やよいメディカルクリニック

クリニック便り~サルコペニアやフレイルと栄養・食事 その② 『食事量・食事回数を振り返ってみましょう!Part 2』~

前回のブログ記事では、いろいろな食品を組み合わせることで栄養バランスが整うことをお伝えさせていただきました。
今回は、これだけは食べたい量と食事回数についてお伝えしたいと思います。
まずは、
◆どれくらい食べるといいのでしょうか。

上の図は、男性・女性の各65~74歳、75歳以上の平均的な体位の日本人が、健康を維持するために1日にとりたいエネルギー量(kcal)です。身体活動レベルⅠはほとんど外出しない方、Ⅱは自立していて普段ある程度の活動がある方に分かれています。
(注意)上記は参考とし、1日にとりたいエネルギー量は個人によって異なるため、過不足は前述の通り、体重の変化またはBMIで見るようにしましょう。

私たちのエネルギーの材料になる栄養素は、炭水化物・脂質・たんぱく質です。

★炭水化物★
炭水化物はからだの中で1g当たり約4kcalのエネルギーになります。
エネルギーの多くを占める主な材料です。下の図のいずれかを毎食食べましょう。

★脂質★
脂質はからだの中で1g当たり約9kcalのエネルギーになります。
少ない量でエネルギーになることができるので、適量とりましょう。

★たんぱく質★
たんぱく質も炭水化物と同じくからだの中で1g当たり約4kcalのエネルギーになります。また、私たちの筋肉や骨をつくる材料にもなり、とても大切な栄養素です。
65歳以上の方がフレイルを予防するためには、1日に体重1㎏当たり1g以上が望ましいと考えられています。体重60㎏なら1日60gはとりましょう。体重が少ない方は計算上少なくなりますが、男性は1日60g、女性は50g以上をめやすにしてください。

食事を残しがちの方は、下の図の良質なたんぱく質の多い食品から食べましょう。


◆1日3食、食事を食べていますか?
私たちは食べた栄養をいったん筋肉や内臓にたくわえてエネルギーとして使っています。そのたくわえには限度があり、3食食事を食べることで、効率よく1日の必要なエネルギーをまかなうことができます。中でもたんぱく質はまとめてとるよりも分けてとるほうが筋肉の作られる割合が多くなるそうです。また、朝食を食べる習慣を続けると生活リズムが整い、より活動の意欲も高まります。

まずは1日3食、しっかり食べるように心がけましょう。

ところで、食事量が減った、やせて低栄養かもしれない背景には、複数の要因も考えなければいけません。

次回は その③『食べたくない、食べられないときの工夫』をお伝えしたいと思います。
※医師から糖尿病や腎臓病などで食事指導を受けられている方は指導内容を優先してください。

http://www.yaeikai.com/medical-index.html

投稿者:やよいメディカルクリニック 管理栄養士 柑本

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