いつもの患者さまが、以前にも持ってきてくださったことがある「カンナ」と「紫苑(シオン)」を持ってきてくださいました。
紫苑の花言葉には、『追憶』・『君を忘れない』・『遠方にある人を思う』等があるそうです。
「今昔物語」に、親の死をいたみ墓参りをかかさなかった仲のいい2人の兄弟がいたそうです。
兄の方が仕事が忙しくなり、忘れ草を墓前に植えて次第に墓参りをしなくなってしまったそうです。
一方弟は、墓前に紫苑を植えて毎日墓参りを続けたそうです。
これに感じ入った鬼は、ある夜、弟の夢の中に出て「親孝行の気持ちを忘れない褒美として、明日のことが分かる力を与えよう」と言って、予知能力を授け、その力で弟は幸せに暮らしたという物語があるそうで、花言葉の『追憶』や『君を忘れない』はこの物語から由来しているともいわれているそうです。
本来、親孝行の気持ちを忘れないという当たり前のことですが、その当たり前の気持ちをつい忘れてしまいそうになってしまいます。
普段、自分がお花を見たり、買ったりするときに花言葉の由来など気にしたりしないのですが、今回持ってきてくださった患者さまのお花の花言葉から、親孝行の気持ちを忘れないという当たり前の気持ちをもう一度考えるきっかけになりました。
最後になりましたが、いつも素敵なお花を持ってきてくださる患者さまに感謝申し上げます。
投稿者:クリニック広報