平成27年10月25日(日) 岩出市秋季ソフトボール大会が根来わかもの広場にて開催されました。
今年最後の大会となる今大会は10チーム(登録全チーム)が参加し、3つのグループに分かれてリーグ戦で行われた。
彌栄会チームは、夏季大会で常勝軍団ヤンチャーズを破って優勝した『P‐JAPAN』と関西学生リーグを主戦場にしている現役バリバリの大学生チーム『近大ユナイツ』と対戦した。
正直なところ、戦う前から大敗を予想した者も多かった。
せめてコールド負けだけは避けたいと思う選手もいたかもしれない。
そして、第1試合の『P‐JAPN』戦がプレイボール!
1回は両チームともランナーは出すも無得点。
その後も彌栄会チームは、相手投手の緩い球にタイミングが合わず、3回まで無得点。
3回を終わって0対1で相手にリードを許す。
しかし、4回表に1点を返して追いつく。
更に、5回表には2点を勝ち越すが、その裏に『P‐JAPN』も2点を返して同点となる。
予想外の接戦に、ここまでくれば勝利をもぎ取りたい彌栄会チームは6、7回とそれぞれ1点ずつ追加する。
彌栄会チーム2点リードのまま最終回7回裏へ。
ここで『P‐JAPN』は夏季大会で優勝した底力を見せる。
2点を返され同点となり、なおも満塁で迎えるは4番打者。
エースが投じた初球をレフト前に弾き返されサヨナラ。
緊迫した接戦となったが、最後は5対6で敗れた。
敗れはしたものの、夏季大会優勝チームと互角に戦えた事で、彌栄会チームの選手達の目は試合前の不安な目から、自信の目に変わっていたような気がする。
彌栄会チームは、数分間の休憩の後、『近大ユナイツ』と対戦。
先にも述べたように、このチームはヤンチャーズと肩を並べる強豪であり、夏季大会は大学のリーグ戦と重なり出場していなかった。
相手エースの試合前の投球練習でのスピードに会場がざわめく。
こんな球を打てるのか?
周囲はそんな雰囲気だった。
しかし、自信を取り戻した彌栄会チームがその空気を変えてしまうまでに時間は掛からなかった。
1回表、2死から3番がヒットで出塁し、4番がレフトへのツーランホームランを放つ。
まさかの失点に明らかに動揺を隠せない近大ナイン。
2回表にも1点を奪い、さらに勢いに乗りたかった彌栄会チームだが、3回裏に逆転を許す。
4回はともに無失点で終了し、3対4で近大リードで5回を迎える。
5回表、彌栄会チームは相手投手の乱れに生じて2点を奪うが、その裏相手も1点を返し、6回を終わって5対5の同点。
残すは最終回のみとなった。
7回表、彌栄会チームは上位打線でチャンスを作り、主将のタイムリーでついに勝ち越す。
その後も死球や下位打線のタイムリーヒット等、打者一巡の猛攻で一挙5点を奪う。
一瞬、これは大金星か?
そう思ってしまった事は否定しない。
しかし、相手は『近大ユナイツ』。
そう上手くは行かなかった。
負けるわけにいかない近大ナインは集中力を研ぎ澄まし彌栄会チームに襲い掛かる。
2本のホームラン等で気付けば10対8の2点差。
その後も彌栄会チームにとってはアンラッキーなテキサスヒットが続き、二死一、三塁。
明らかに流れは近大に傾いていた。
このままいけば、第1試合の二の舞。
誰もがそう思った、その時・・・。
主将がタイムを要求。
内野陣がマウンドに集まる。
主将はマウンド上で、「まだ2点勝っている。三塁ランナーは気にしなくていい。一塁ランナーが返ってもまだ同点。慌てずに一つのアウトを取ろう。」と内野陣に笑顔で語りかけた。
絶妙のタイミングであった。
内野陣は守備に集中するあまり、得点差を気にしていなかった。
しかし、主将の言葉で点差を確認し、少し余裕が持てた。(試合後、選手談)
試合再開後、勢いの止まらない近大チームにタイムリーを打たれ、ついに1点差。
なおも、二死一、三塁。
ヒットが出れば同点、長打が出ればサヨナラの場面。
だが、彌栄会チームの選手達は落ち着いていた。
エースの投じた球が弾き返される。
白球はレフトへの飛球。
そして、先制ホームランを放った4番のグラブに吸い込まれた。
10対9。
彌栄会チームの勝利となった。
試合後の彌栄会チームの選手達は、勝利の喜びはもちろんだが、2試合とも1点を争う緊迫した好ゲームを戦い、そんな緊張感の中、ソフトボールを楽しめた事への喜びと充実感で満ち溢れていた。
今年最後の試合で彌栄会チームが見せた、打撃・守備・闘争心・仲間への信頼など、全ての光景を忘れる事はないだろう。
この試合で今年の大会は幕を閉じ、来年の春季大会が初戦となる。
来年さらに成長した彌栄会チームに出会える事を信じて・・・。
最後になりましたが、日曜日の早朝より応援に駆け付けて下さったスタッフの皆様。
いや“勝利の女神たち”。
本当にありがとうございました。
投稿者:ソフトボール部番記者