医療法人彌栄会

旅行とリハビリ


皆さんは旅行リハビリという言葉をご存知でしょうか?

旅行で電車やバスを利用する際の、階段の上り下りや移動中の座位時間の延長により自然とリハビリを行い、旅行が出来るということによるリハビリ意欲の向上、生きがいの発掘など様々な目的があります。

高齢や障がいをお持ちの方で、ご本人様を取り巻く環境や事情により旅行が好きな方でも旅行に行く事を断念せざるを得ない状況などありませんか?

そこには、周囲からの無理をさせたくない・事故や怪我があったらどうしようといった相手を気遣う気持ちや、本人自身も家族や周囲に迷惑を掛けるのが申し訳ないという気持ちがあるのではないでしょうか?

だからといって、その人がその人らしく生活するうえで高齢や障がいが原因で、本人のやりたい事が出来ない状況に眼をつぶってしまうのもよくありませんよね?

そこで、プロのリハビリスタッフや介護スタッフ、看護師などの専門職が旅行に同行し、ノーマライゼーションの確立を目指すべく、ご本人様やご家族様の不安を解消し旅行に行くサービスが注目を集めているようです。

旅行には日帰りや泊まり込みのプランがあり、体の状態やご本人様の趣向に合わせてプランを作成したり、ツアーのような形で行ったりと多種多様な形で対応しているようです。

過去のブログでも触れましたが、バリアフリーではなくバリアアリーのように障害となる物を取り除くのではなく、障害を乗り越え達成感を持ち、そこから生まれてくるご本人様のやる気を引き出すという事に関して、両者とも似通った部分があるのではないでしょうか。

バリアアリーにしろ旅行リハビリにしろ、これまでの当たり前と思われていた考えではなく、むしろこれまでとは違った視点で物事を捉え、より良いケアやサービスが問われている時代ではないでしょうか。

医療・福祉従事者として、これまでと変わらない人と人とのかかわりを大切にしつつ、サービスの充足に向けて視野を広げていきたいと思います。

投稿者:広報委員長・イニシャルD

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