医療法人彌栄会

法人内研修~癌末期の療養者への疼痛コントロール及び鎮痛剤服用による副作用への対応について~


平成30年2月7日(水)・2月17日(土)に介護老人保健施設やよい苑において塩野義製薬様主催の研修会を開催しました。

私たちは、癌末期の利用者様や麻薬系鎮痛剤を服用されている利用者様に対し在宅サービスを提供する上で、ご本人のこころのケアやご家族の不安軽減、また様々な合併症による苦痛を少しでも軽減できるよう知識と技術を身に付け看護・介護に努めることが必要です。

今回の研修では、「癌末期等の療養者に対する疼痛コントロール及びオキシコンチン等の麻薬系鎮痛剤服用による副作用への対応について」と題した内容で、看護師・介護士・ケアマネージャー・支援相談員等の様々な職種のスタッフが参加しました。

まず、がんの痛みの世界的な標準治療法である「WHO方式がん疼痛治療法」について教えていただきました。
1986年に発表されたこの方式は「がんの痛み治療」として世界中で実践され、多くのがん患者様を激痛から解放することに貢献し、WHOはがんと診断されたその時から、がんそのものの治療と並行して、必要に応じた痛みの治療を行うよう提唱しています。

先進国の人口あたりの医療用麻薬消費量を比較すると、日本の消費量は著しく低くアメリカのわずか19分の1程度だと教えていただきました。
医療用麻薬について正しく知り、痛みを和らげる治療を前向きに受けていただくことが大切であり、適切に使用すれば安全で効果的であることも分かり、医師や看護師、周りの人に相談し対処することで医療用麻薬と上手に付き合っていけることを学びました。

痛みや副作用による苦痛は、利用者様本人しか感じられません。
私たち医療・福祉従事者は、利用者様の訴えを傾聴し、少しでも苦痛から解放され安心して生活が送れるように、正しい知識を身に付けることが大切だと改めて感じました。
今回のような研修会に多くのスタッフが参加し、共にスキルアップしそれぞれの部署で力が発揮できるよう今後も取り組んでいきたいと思います。

最後になりますが塩野義製薬の仁坂様・前田様、貴重な研修会をご提案いただきありがとうございました。
また、会場準備等に協力いただいたスタッフの皆さんありがとうございました。

医療法人彌栄会HP

投稿者:看護部長・黒田

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