平成26年10月15日(水)~17日(金)までの3日間、岩手県盛岡市民文化ホールをメイン会場に、第25回全国老人保健施設大会岩手が盛大に開催されました。
全国老人保健施設大会は、公益社団法人全国老人保健施設協会が主催となり、同協会の設立理念に則り、全国の介護老人保健施設関係者が参集し、少子高齢社会を支えるための介護老人保健施設のあり方について研究し、相互研鑽を図ることを目的に年1回開催されています。
雨ニモマケズ カゼニモマケズ
~震災を乗り越えて めざそう 夢のある老健を~
上記をテーマに開催された今回の大会は、東日本大震災の発生により中止となった、同県での第22回大会を乗り越えての開催となり、4、000名を超える全国の老健施設職員また関係者が参加されました。
当苑からは、全国老人保健施設協会和歌山県支部代議員である和田施設長の推薦により、黒田看護師長が大会3日目の演台発表の座長として参加し、林がサポートとして同行させていただきました。
3日間にわたり開催される大会は研究会、研修会のほか、シンポジウム、市民公開講演、教育講演、事業報告、演台発表、ランチョンセミナー、語り部による震災体験、福祉医療機器展などについて、メイン会場のある盛岡市民文化ホールのほか、近隣の主要ホテルまた県民情報センターなどの多くの会場にて行われました。
大会期間中は事前申し込みによる受講以外の内容についても、地域包括ケア等を代表に、老健施設にとって必要な多角的な視点からなる学習内容が多くあったことから、現時点において必要と考えられる内容のものを選択し学習していきました。
初日
ホテルメトロポリタン盛岡 NEW WINGにて行われたリハビリテーション研修会に参加し、地域包括ケアシステムが求める老健施設のリハビリテーション機能についての講義そして、地域包括ケアの拠点に求められる施設、短期入所、通所リハビリ、訪問リハビリについてのシンポジウムを受講しました。
リハビリにおいても、これまで以上に利用者様の生活圏内に深く関わりを持つこととなるため、多職種連携の促進への取り組みが重要であることを感じました。
2日目
メイン会場である岩手県盛岡市民文化大ホールにて行われた開会式・表彰式に出席しました。
及川大会副会長による開会宣言ののち、大会会長である岩手県長澤茂支部長の挨拶では、「全国の皆様からいただいた支援に対し、今度は感謝の心をもってお出迎えし、おもてなしをしたい。」また「3年前に震災のために中止となった大会を開催することができ、やっとゴール出来ました。」と述べられ、大きな拍手が沸き起こりました。
そして、東憲太郎全国老人保健施設協会会長が主催者として挨拶されました。
表彰式においては、平成26年度介護老人保健施設事業功労者厚生労働大臣表彰ならびに平成26年度公益社団法人全国老人保健施設協会表彰、第24回全国介護老人保健施設大会 石川in金沢 演題発表優秀奨励賞表彰とそれぞれにおいての功績また優れた演題を発表された方々への表彰が行われました。
その後、厚生労働省老健局による介護保険制度についての特別講演を受講し、午後からはシンポジウムⅠ「大震災等に対処する相互連携体制の確立」を受講しました。
東日本大震災、阪神淡路大震災で被災された施設より、座長、シンポジストの方々が被災体験やその後の経過について発表を交えながら、シンポジウムが行われました。
日頃からの地域コミュ二ティ―の重要性、施設における組織体制の強化が必要であることなどを学びました。
シンポジウム終了後は、いわて県民情報交流センター内等の会場にて行われている演台発表に参加しました。
管理運営、医療と看護介護についての内容に参加させていただきましが、人材育成また雇用面から設備管理まで幅広くあり、当苑でも取り組みを行っている内容や課題となっている面に至るまで、今後の老健施設にとって必要となることも多くありました。
演台発表後は懇親会に参加しました。
ヴァイオリンプロジェクト「千の音色でつなぐ絆」の紹介や、ヴァイオリン演奏また、わんこそば大会などの催しが行われ楽しいひと時となりました。
地域包括ケアシステムの推進に絡み、医療と介護の連携もさらに進展していくと思います。
しかし、介護支援の場また災害時などの状況また、地域あるいは施設においても、根底には、彌栄会の理念にもある人と人との支え、そして愛情がなければ成り立ちません。
初日に参加させていただいたリハビリ研修会の内容も含め、昨日、今日の大会内容では人が人のためを想う心が結集し、初めてすべてを包括したケアのシステムが構築されることを実感しました。
投稿者:やよい苑事務長・林