医療法人彌栄会

鉄筋建物の意外な弱点


6月25日(土)の毎日新聞より、気になる記事がありましたので要約してご紹介をしたいと思います。

私達の暮らしの中で、鉄筋コンクリート構造(以下、RC構造=Reinforced-Concrete)の建物が多く見受けられます。

RC構造の建物は、耐震性や耐久性、耐火性や遮音性に優れているので台風や地震大国日本にとってはなくてはならない存在です。

しかし、このRC構造の建物ですが意外な弱点があります。

なんと、東日本大地震により発生した津波は、RC構造の建物を土台から持ち上げ(浮き上げ)横倒しにするケースが相次いだそうです。

これは、津波自体が持つエネルギーだけでなくその建物がもつ浮力との相乗効果により持ち上がった(浮き上がった)という事です。

まず、建物の扉や窓から津波が侵入します。

次に、津波が建物内部を浸水していきますが、この時に建物内部の空気の逃げ道があるところは浸水し、逃げ道がないところは空気だまりが出来ます。

この空気だまりが浮力となり建物を持ちあげ、津波によって移動し建物の角度が変わり、空気だまりが外に排出され横倒しになる、という事です。

よって、RC構造の意外な弱点というのは『浮力』になります。

全てが浮力の作用によるものではありませんが、RC構造だからといって安心できるものでないことは確かです。

災害時に建物の性質を理解しておく事も、避難する上でとても重要になってくるのではないでしょうか。

改めて、自分の身は自分で守るという事が如何に大切かという事を認識していただければ幸いです。

最後になりましたが、東日本大震災において被災された皆様の一日でも早い復興を願っております。

投稿者:広報委員長・イニシャルD

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